京都からすま和田クリニック 和田洋巳の相談室

がん専門医の和田洋巳が40年近くのがん治療の経験で感じた「がんが住みにくい体づくり」について書いていきます。そのほか興味深いがんの症例やがんを防ぐ基礎知識など。

平成29年 講演会スケジュール

北海道医学会総会(腫瘍系分科会) 日時:10月21日(土)13:00~14:30(内1時間)13:43 2017/06/06 場所:未定 ハルメク 福岡講演会 日時:9月29日(金)13:30~15:00 場所:レソラホール 西鉄福岡(天神)駅前 青森講演会 日時:9月9日(土)13:00~17…

講座:がんに負けないからだをつくる〜がん治療のパラダイムシフト〜1

今回から新講座をはじめていきたいと思います。 この講座は、2015年4月4日~12日に、京都駅周辺で開催された市民公開講座「医総会week 2015」にて私がお話しさせて頂いた講演内容になります。前回の講座では、主にこころに注目して、こころとからだの関係性か…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜15

前回まで、ケリー・ターナー博士の書籍「がんが自然に治る生き方」のご紹介の中から、劇的な寛解を得た方たちがしてきた9つのこと をご紹介してきました。 今回は、本講座の最終回として、講座全体のまとめをしていきます。まず、本講座を通して私が言いたか…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜14

前回まで、ケリー・ターナー博士の書籍「がんが自然に治る生き方」のご紹介の中から、劇的な寛解を得た方たちがしてきた9つのことの内、6つ目までを紹介してきました。 今回は、最後の3つ、 7.周囲の人の支えを受け入れる 8.自分の魂と深くつながる 9…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜13

前回まで、ケリー・ターナー博士の書籍「がんが自然に治る生き方」のご紹介の中から、劇的な寛解を得た方たちがしてきた9つのことの内、3つ目までを紹介してきました。 今回は、 4.ハーブとサプリメントの助けを借りる 5.抑圧された感情を解き放つ 6.…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜12

前回は、通常では治癒は難しいと思われる状態から回復した「劇的な寛解」を得た方たちに共通する要因をまとめたケリー・ターナー博士の書籍「がんが自然に治る生き方」のご紹介をしました。 前回は、劇的な寛解に至った方たちがしてきた9つのことのうち、 1…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜11

前回は、元気で前向きに過ごしながら天命を全うしていった患者さんのご紹介をさせていただきました。 今回は、これまでにお見せしたような、通常では治癒は難しいと思われる状態から回復した事例に共通する要因をまとめたケリー・ターナー博士の書籍のご紹介…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜10

前回は、人のこころと身体を捉える上での考え方について、少し詳しくご説明しました。今回は、症例のご紹介をしたいと思います。この症例は、昨年末にご逝去された患者さんですが、初診は約4年前で、1999年に甲状腺がんの摘出手術を行い、その後、多発肺転移…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜9

前回は、治療に対する積極的な姿勢と、癌の指標との関係について、ご紹介しました。 今回は、人のこころと身体を捉える上での考え方について、もう少し詳しくご説明します。 下の本は、ブルース。リプトンというアメリカの細胞生物学者の「思考のパワー」と…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜8

前回は、治療においてこころの働きが重要であることを示す根拠を研究の面から紹介しました。 今回は症例をもとに、治療に対する積極的な姿勢が、癌の指標と関係していることについて、ご紹介していきます。この患者さんは右腎臓癌で、肺転移を指摘され、右腎…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜7

前回は、治療では、きちんと現状を見つめようとすること、自分は癌を克服して生きるのだと強く思うこと、という積極的でありつつも、楽観的な精神状態が重要であるということを症例の紹介からお伝えしました。今回から2回に分けて、治療においてこころの働き…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜6

前回は、大腸癌の方の症例を紹介しましたが、癌と糖尿病との関係が非常に深いということがよくわかる症例だったのではないでしょうか?また、糖尿病も含め、治療には根気が要るものです。そういう意味でも、この方たちの治療へのこころの持ちようが重要そう…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜5

前回は、治療に対して精一杯向き合うことができるためにも心の持ち方が大事であることをお伝えしました。 今回は少し症例を紹介したいと思います。癌と食事が大いに関係があることは、ブログを読んでいただいている読者のみなさまは良くご理解いただいている…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜4

前回まで症例を紹介させていただき、癌の治療には心の働きを無視することはできない、ということをお伝えしました。 今回はその心の働きについて、お話していきます。下の図は、アメリカの細胞生物学者のブルース・リプトン博士の著書です。彼は、遺伝子の働…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜3

今回は前回の症例の続きをお話します。紹介した症例の患者さん、大腸癌・多発肝転移で、余命6ヶ月と言われ、私のクリニックに受診に来られました(左図)。 食事指導と、梅エキス・亜麻仁油を摂り、抗癌剤治療を2週に1度受けた結果、4ヶ月後には、転移巣は…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜2

前回、新講座をはじめるにあたり、がんの細胞の特徴についておさらいをしてきました。今回はその続きとして症例紹介になります。大腸癌・多発肝転移と診断され、余命6ヶ月と言われ、私のクリニックに受診に来られました。 下左の図は、初診時で、どのような…

講座:こころとからだ〜がんは自分が作ったもの〜1

今回から新講座をはじめていきたいと思います。これまでは、主にがんと食事の関係について説明をしてきましたが、新講座ではがんと心の関係についても触れていきたいと思います。 最近では、がんに向き合う気持ちの持ち方や、考え方というのは、がんの治療法…

講座:医食同源・あぶらの話12

今回で、あぶらの話は最後になります。最後なので少しまとめていきますね。オメガ3とオメガ6のおさらいです。この二つは1:1で摂ることが重要であり、オメガ3を積極的に摂らないと実現は難しいということでした。 オメガ3は植物油ではシソ(エゴマ)、亜麻、…

講座:医食同源・あぶらの話11

今回はαリノレンについてご説明していきます。αリノレン酸は、多くの植物油で見られますが、それぞれ少量しか含んでいないため必要量を摂取することが難しい物質です。下記は概説になります。 αリノレン酸は、一日約2gの摂取が必要ですが、これが少ないと炎…

講座:医食同源・あぶらの話10

今回からは、ここまで何度も出てきている物質であるプロスタグランディンについてのご説明をします。プロスタグランディンは以下に示すようにたくさんの種類が存在しますが、大きく分けると炎症性と抗炎症性のものに分かれます。 炎症性と抗炎症性のプロスタ…

講座:医食同源・あぶらの話9

今回は、オメガ3とオメガ6のバランスについてのお話です。同じような言葉が多くて混乱しがちなのですが、リノレン酸はαリノレン酸がオメガ3であるのに対してγリノレン酸はオメガ6であるリノール酸から作られます。オメガ6は比較的摂りやすい脂肪酸ですので、…

講座:医食同源・あぶらの話8

今回は、牛乳に続いて、トランス脂肪酸という脂肪酸についてご紹介していきます。トランス脂肪酸、一度は聞いたことがあるかもしれません。 このトランスという言葉は生化学の用語で、不飽和脂肪酸が持つ二重結合の型を表す言葉です。これまでこのブログでも…

講座:医食同源・あぶらの話7

今回は、牛乳の癌との関係についてお話します。牛乳はどうもからだに悪いことも多いようだということは、前回の記事からおわかりいただけたのではないかと思います。 乳癌と牛乳については、ジェーン・プラントの上記の著書が非常に参考になります。こちらは…

レシピ本「和田屋のごはん」発売のお知らせ

いつもブログを見ていただきありがとうございます。このたび「和田屋のごはん」というレシピ本を発売することになりました。サンプルも以下のリンクからご覧いただけます。 *右クリックを押し、「対象をファイルに保存する」を選んで下さい。 和田屋のごは…

講座:医食同源・あぶらの話6

今回からは、少し話を変えまして牛乳になります。牛乳はからだに良いというのは、もはや通説のように論じられていますが、特に癌や慢性疾患においては悪い側面もあるということをみなさまには知っておいていただきたいと思います。上記は、その一例になりま…

講座:医食同源・あぶらの話5

今回は前回に引き続き、必須脂肪酸であるオメガ3の有効性について紹介をしていきたいと思います。 まず癌とCOX-2(シクロオキシゲナーゼ2)という酵素の関係の説明になります。大腸癌の成長や転移において、COX-2の発現の関与が示唆されていますが、薬物で…

看護師募集のお知らせ

当クリニックでは、現在、看護師の方を募集しております。特に、がん治療に関心のある方や、一緒に勉強しながら治療を行っていきたいという方がいらっしゃいましたらぜひ「からすま和田クリニック 事務所」、TEL:075−223−3223 樫(カタギ)までご…

11月3日(月・祝)健康セミナーのお知らせ

一般社団法人「がんになりにくい体をつくる会」健康セミナーを京都にて開催いたします。日時:平成26年11月3日(月・祝)13:30〜16:45場所:メルパルク京都 6階 貴船参加費:3000円対象:がんの予防にご関心のある方々、再発予防に取り組んでいる方々、が…

講座:医食同源・あぶらの話4

前回は、必須脂肪酸であるオメガ3とオメガ6について説明をしました。オメガ3と6は1:1のバランスで摂取するのが良いといわれていますが、そのオメガ3とオメガ6についてもう少し詳しく紹介をしていきたいと思います。 以下は前回のおさらいです。オメ…

講座:医食同源・あぶらの話3

前回は、脂肪酸と代謝・病気との関連性について簡単なご紹介をしました。今回はさまざまな油脂をどのようなバランスで摂れば良いのか、またどのようなメカニズムがその裏にあるのかといった部分を紹介していきます。 前回お話したように、オメガ3とオメガ6…

講座:医食同源・あぶらの話2

前回は、油脂の種類と特徴についての説明をしました。今回は、脂肪酸と代謝・病気との関連性についてご紹介していきます。飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸については前回ご説明しましたが、不飽和脂肪酸はオメガからの二重結合の位置により判別する他に、二重結合…

講座:医食同源・あぶらの話1

今回から新講座をはじめていきたいと思います。新講座では、普段から摂りすぎなどで頭を悩ませる「油」とがんとの関係についてご紹介していきます。油というと、みなさん何を頭に浮かべるでしょうか。実は「油」と「脂肪」という言葉には違いがあります。バ…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第19回〜

今回は最後のまとめになります。 結局、がんの住みにくい体を作るには、炎症を抑え免疫能を上げ、そしてそれらを潰さないような、何か抗がんするような物質(抗がん剤に限らないわけですが)が、がん治療には大切なのではないかと思います。 ノーベル化学賞…

がんと炎症・代謝研究会 発足記念講演会のお知らせ

このたび、一般社団法人『がんと炎症・代謝研究会』を立ち上げることになりました。つきましては、5月25日(日)京都大学医学部 芝蘭会館 稲盛ホールにて13:00 から 16:00まで第1回発足記念講演会を行います。ブログをご閲覧の皆様にお集まりいただければ…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第18回〜

今回はまとめの続きです。シュレディンガーは『命を持ったものは、いずれ灰に帰る。平衡状態から灰に帰る。我々は平衡ではなく、非平衡で、ものを取り出して排泄することで生きているので、このやり方次第で今の状態を変えることはある程度できる。健康な状…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第17回〜

今回からはまとめに入っていきます。 細胞はがん化することで代謝の異常を示します。生き延びるためにそういう性質(異常な代謝システム)を持ったものが、がんになると思って間違いないのですが、代謝は腫瘍に大きな影響を与えるので、代謝を上手にコントロ…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第16回〜

前回、運動とがんの関係についてご紹介させていただきました。今回は、乳がんについて症例を2例紹介したいと思います。 この患者さんは64歳の乳がんの方で、胸水がたまり、乳がんが自壊して潰瘍ができています。フェマーラというホルモン遮断剤と、ゾメタと…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第15回〜

前回、乳癌の方の症例をご紹介しました。ここまでで紹介した症例から、がん治療において生活習慣の改善がどれだけ重要であるかがおわかりいただけたのではないでしょうか?今回は、話を変えまして運動とがんの関係についてご紹介させていただきます。 がんの…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第14回〜

前回、糖尿病とがんの関係についてのレポートをご紹介しました。重要なことですので、あえて何度も書かせていただきますが、結局がんの住みやすい体は自分が作ったという認識をもたないと、がん治療はできません。自分の身体にできたものは、自分で作ったも…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第13回〜

前回、前々回と症例のご紹介をしてきました。症例からわかることはがんと栄養・代謝の密接な関わりです。前回の終わりにもお伝えした通り、がんはブドウ糖を非常に好むことがここまででおわかりかと思いますが、すると、がんと並ぶ慢性疾患の糖尿病との関連…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第12回〜

前回は、結腸癌多発肝転移の方の症例をご紹介しました。抗がん剤治療では好転しなかった病状が、ウルソール酸やオレアノール酸などのトリテルペン類を豊富に含む青梅エキスの摂取により好転するケースが少しおわかりいただけたかと思います。 今回も症例を紹…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第11回〜

前回、前々回とウルソール酸やオレアノール酸といったトリテルペン類の効果についてご紹介してきましたが、それらを豊富に含むのが青梅エキスです(私どものクリニックでは和歌山県の中野BCという会社から発売されている商品を使用しています)。今回は、実…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第10回〜

前回に引き続き、がん細胞の特徴の一つ、脂肪酸合成を阻害する方法についてご紹介します。 がんではないですけれど、あるマウスに移植片を移植すると、ほとんど死亡するものが、ウルソール酸を摂らせた群では、全部が死亡したわけではなく、ウルソール酸は移…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第9回〜

今回はがん細胞の特徴の一つ、脂肪酸合成を阻害する方法についてご紹介します。 ウルソール酸というものがあります。 この構造は難しい言葉でいうとテルペン類のひとつで、トリテルぺノイドと呼びます。テルペン類というのはどういうものかというと、メバロ…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第8回〜

今回は、がんの特徴の一つ、「脂肪酸合成」についてご説明したいと思います。 上記のように、がん細胞においては、油、脂肪酸というものは、がん細胞が作っていて、食事中の脂肪はほとんど使っていません。脳腫瘍のなかには、油を使って治療をするという方法…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第7回〜

前回、IGFの働きを止めるのに一つ、いい薬剤があります、とご紹介しましたが、今回はそのお話をさせていただきます。メトフォルミンというものですが、一般的には糖尿病の方に良く使われます。このメトフォルミンはビグアナイドというフレンチライラック(ガ…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第6回〜

前回、IGFを多量に取り入れるとがん細胞の増殖につながる可能性が高いということについて説明をさせていただきました。今回は、そのIGFががん細胞と関わるという証拠を紹介しながら掘り下げていきたいと思います。 これは内分泌レビューという雑誌の、『IGF…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第5回〜

前回までで、がん細胞の糖分の使い方(ワールブルグ効果)、そして溜まった酸を吐き出す仕組み(ナトリウムイオンプロトンポンプ)についてご説明しました。 これらの性質・仕組みによって、がんは生存し増殖を進めていくわけですが、がんの増殖についてもう…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第4回〜

皆様、明けましておめでとうございます。早いもので平成も26年となりました。 本年もからすま和田クリニック、そして本ブログを宜しくお願い致します。前回、がんは糖分が大好きであることについてご説明しました。 がんは糖分が大好きである一方で、糖分か…

講座:なぜがんは発生し、成長し、そして増殖するのか?〜第3回〜

あと5日ほどで2013年も終わりですが、みなさまは今年一年どんな年でしたでしょうか?来年も引き続き、京都からすま和田クリニックをどうぞ宜しくお願い致します。前回、がんと生活習慣の結びつきについて説明しました。今回は、生活習慣とがんがなぜ結びつく…