講座:がん細胞の成長と生活習慣の関連
本講座も最終回。総論の後半になります。 繰り返しになりますが、がんを叩く、打ち負かす治療は、自分の体をも叩くことになります。適切な体をつくれば、副作用が少なく、有効な治療が受けられます。 結局は、我々の分かっていないことがたくさんあり、生命…
13回にわたって症例紹介をもとに説明してきました「講座:がん細胞の成長と生活習慣の関連」ですが、いよいよ残すところ2回となりました。最後の2回はまとめとして総論を書いていきたいと思います。今のがん治療の一番大きな問題点は、がん治療はバクテリア…
今回はがん細胞の脂肪酸合成を抑制する方法について説明していきたいと思います。前回、がん細胞は脂肪酸合成が盛んであることを説明しましたが、脂肪酸合成酵素の活性を抑制してくれるものとして、どうもトリテルペノイド類や、そこに至るまでの代謝産物が…
今回はがん細胞の特徴である脂肪酸合成能力の高さついて説明していきたいと思います。 がんは何で出来るのだろう?と考えると、一番はこれまでの説明の通り、生活が不規則で、自分の体を安定させるところから、逸脱するような無茶をしたときに、よく起こりま…
今回も引き続き症例の紹介をしたいと思います。 この患者さんは、リンパ節に多数転移している肺がんで手術を受けられて、「あなたは再発します」と受診のたびに担当医に言われて、僕のところに来ました。たしかにN3症例は、10人のうち9人が3年後には亡くなる…
前回まで少し難しい話が続きましたが、今回から症例の紹介を数回したいと思います。メディアや本などの情報として「がんは遺伝からくる」というようなイメージを持つ方も多いと思います。今回の患者さんは必ずしもがんになるのが遺伝から来ているわけではな…
前回は、がんの代謝について説明をしました。今回はその続きになります。細胞というものを考えると非常に単純な細胞でさえ、代謝のメカニズムは何千という化学反応が絡み合って、お互い協調したネットワークを作っています。したがってどこかをワンポイント…
今回と次回は、少し難しい話になりますが、どうかじっくりと読んでみてください。がんというものは、自分で自分の体の中に、作ったものです。患者さんは、良くおわかりかと思いますが、一般の先生は、「がんを叩きましょう」と言いますね。しかし、叩いては…
今回は、患者さんのご紹介です。前回お話ししたように、生活の中での大きな“ゆらぎ”ががんを招きます。そんなゆらぎの大きい生活の典型をしてこられた方です。40歳のまだ若い、ちょっとヤンキーみたいな美容師です。がんが胸の中に広がり、水が溜まるがん性…
前回までIGF-1を止めるための2つの方法を説明してきました。今回は、生活習慣がなぜ体にがんを招いてしまうのか?少し難しいですが、物理学の側面から説明をしてみたいと思います。人の体の中、それは非線形でできています。非線形とは線形ではない、という…
前回は、乳製品と甘いものとIGF-1の関係について実例をもとにお話ししました。今回はそのIGF-1を止めるもう一つの方法の紹介になります。 まずはこちらの症例を見てください。 リンパ節に多数転移している肺がんで、手術を受けられて、「あなたは再発します…
今回は、乳製品が大好きで糖尿病でもある患者さんの実例をご紹介したいと思います。前回ブログ記事を参照しながら読んでいただければと思います。この患者さんは当時77歳で、もともと糖尿は境界型でしたが、牛乳が大好きで甘いものを毎日摂っているという、…
今回は、前回に引き続き、がん細胞の特徴についてです。日常生活で、非常に頻繁に目にする乳製品。牛乳、チーズ、ヨーグルトなどが実はがん細胞を活性化させてしまうのだということを皆様にぜひ知っていただきたいと思います。がん化した細胞で活性化された…
前回、患者さんの一例をご紹介させていただきました。今回は、がん細胞はなぜ増殖していってしまうのか?そんながん細胞の性質に迫ります。 今回、一番重要なことは、がんは特別な状況におかれた細胞が、勝手に生き延びようとするために、ある性格を獲得した…
現代人にとって、がんが体に出来るのはさけようのないもののように思います。がんと診断されれば、つらい抗がん剤治療、患部の切除、そして転移への恐怖におびえていかなければなりません。本当に、これでいいのか?自分もこんな治療を受けたいのか?それが…