京都からすま和田クリニック 和田洋巳の相談室

がん専門医の和田洋巳が40年近くのがん治療の経験で感じた「がんが住みにくい体づくり」について書いていきます。そのほか興味深いがんの症例やがんを防ぐ基礎知識など。

「がんに負けないからだをつくる」アマゾンレビュー

この6月に発売をさせていただきました、私の新著「がんに負けないからだをつくる

アマゾンの内容紹介は以下のようになっております。
肺がんの権威が、食生活を変えることで体質改善を行い、 免疫力を高めることこそがん治療の根本だと説く。著者が提案するがん治療の重要なポイントは、 「炎症を鎮めてがんが住みにくい体質になる」「骨髄免疫機能を高めること」の 2点。三大治療を受ける前に、これを心がけるだけでがん治療の効果が高まるという。 具体的には、新鮮な野菜や果物ジュースを取る、塩分や糖分を制限するだけで がん治療中の苦しみを減らすことができる。がんに効くといわれるサプリメントや各種補完代替療法の使いこなし方についても がん専門医の立場から実例をあげている。後半では、14の詳細な症例記録と患者インタビューを通して、 がんを抱えて暮らすことや、家庭で無理なく続けられる食事療法のコツなど がんにまつわる心とからだの問題について丁寧に解きほぐしている。本書で取り上げている症例は、著者の専門である肺がんに加えて、 すい臓がん、悪性リンパ腫乳がん、大腸がんなど。

発売から約1か月半が経ちましたが、4件のレビューをいただきました。非常にありがたいご意見をいただきましたので、ここに引用させていただきたいと思います。

1)
がんの専門医として長年の経験をもつ著者は、まず序で、こう記しています。「がんは体内で何十年もかけて、患者さん本人の生活歴が原因となって起こる病気です。その根本を是正せずに、抗がん剤放射線、もしくはがんに効果があるあるといわれるサブリメントを飲むだけでは治らない」「がんができたときと同じ体質のまま、同じ食生活のままで、どれほどがんを叩いても、がんはおとなしくなりません」
 そして「がんになりやすい食事・なりにくい食事」など、健康を取り戻す秘訣が理解しやすく解説されている。
  さらに本書の値打ちは「付録 患者さんを訪ねて」である。がんを克服した14名の元患者へのインタビューがまとめられている。なかには和田医師の治療と指導によって「私のがんは数か月で消えたのです。症状がすべてなくなりました。どうして治ったのか、わかりません」という人もいる。根本が「体質」にあるのなら、放射線などの対症療法のように、治療の効果のはっきりした因果関係はわからないのかもしれない。「どうして治ったのか、わかりません」というところにこそ、体質改善のいちばんの本質があるのだろう。
 そして、はっきりいえることは「がんにならないからだ」は万病に強いということ。心身ともに健康ということの示唆に富んだ良書である。

2)
著者があとがきで述べてることがこの本内容を要約していると思います。「抗癌剤が非常に効果を発揮した理由として。。。。。。指導した食事療法を患者さんがすっと実行していたということが考えられます。。。。がんと分かった時、手術や抗がん剤なとのがん標準治療を拒否し、ジュース療法など補完代替療法だけで頑張る人もいます。しかし私の見る限り、病院で一般的に行われる治療と補完代替療法をうまく併用している人はあまりいないようです。私のクリニックにおける、抗がん剤治療に食事療法を取り入れた成果を見るにつけ、患者さんには‘いいとこ取り‘してもらいたいと思います。。。。がん治療の基本は正しく自分の体を作り、正しい食事に立ち返るということだと感じます」
その正しく体を作るための提案、生命力を高めるには、免疫機能を高めるには、どうすればよいか、がんができやすいライフスタイルとは、どのような食事をとればよいか、免疫力と精神の関係などが書かれています。そしてがんの治療に効果的 な漢方薬のお茶他やさまざまな補完代替療法についても紹介されています。
そして、この本のたいへん興味深い点は医者の立場だけでなく14名の患者さんたちの体験に関するインタビューも含まれていて両方の視点からがん治療が提示されていろことです。
一 人の患者さんがインタビューで‘がん治療は情報がどれだけあるかで違ってきます‘と言っています。多くのがん患者と接した経験豊かな著者によって医学の専門的知識や病院で行われる一般治療解説とともにさまざまな治療が紹介されているので、患者さんにとっても病気を予防したい人にとっても有益な情報が得 られる良い本であると思いました。がんに関してあまり知らなかった私にとっては非常に参考になりました。健康に毎日を過ごすためすぐ実践したくなるヒントがいっぱいの本です。

3)
「がん」の鍵はやはりライフスタイル、それも食生活だったのか。
女性でも深夜残業当たり前、不規則な仕事時間、外食続きというハードワーキングな業界に長くいて、40歳前後で「がん」になった知人が身近に何人もいます。一度仕事に復帰したあと、亡くなる方もいて。がんになることは、わたしにとってはとてもリアルな恐怖です。
どうしてがんになったのか。あるいはがんに罹ったあと、どうすれば再発しないのか。
著者のお二人はきちんと正面からこれらの問いに答えてくれています。
その答えが、「がんにならないからだの作り方=究極の健康法」の示唆ともなっています。
がんは自分のライフスタイルが作り出すもの、という言葉はショックでしたが、同時に腑に落ちる言葉でもあります。
いまだがんに関する話はひそひそ声で話され身近に経験者がいても情報はなかなか出てきません。
この本の中では、実際に和田先生が施した具体的な治療、それを受けた患者さんのインタビューが掲載されています。
ひとつの治療が医者と患者という別の観点から描かれていて、厚みがあります。
和田先生は効果があるもの・患者さんのモチベーションを高めるものなら積極的にオルタナティブな治療も取り入れよう、という柔らかさのある方なのも好感が持てました。
例えば、この本で紹介されていた梅エキス、わたしは数年前からのど風邪のときに使っていました。
なぜだか知らないけど喉の腫れが引く。エキナセアなんかよりもずっと効果があると体験的に知っていたのですが、
炎症を抑える働きが非常に強く、がんの治療にも使われ効果を上げていると知りびっくり。
まずは毎日梅エキスを摂り、食生活を改善するところから始めてみようと思いました。
がんに罹った方、身近にがんに罹った方がいる方だけでなく、「なんとなくだるい日が続くなあ」と感じている未病の方にもおすすめです。

4)
どうしてがんになるのか?
がんにならないためにはどうすれば良いのか?
がんにかかってしまったらどうのような準備で治療に臨むのが良いのか?
専門的な解説から、簡単な実践アドバイスまで幅広く網羅されている内容です。
その中でも、「がんに効く」と言われるあらゆる補充代替療法や食事療法に、著者自身の見解を添えてくれているのがうれしい。多くのがん患者たちが試してきているのを、「無駄なことを」などと無視せずに、実際に効くのかどうか患者さんと一緒に模索し、そしてヒヤリングしつづけたことがうかがえます。
抗がん剤の効きが良くなった」
「血液の数値が良くなった」
「がんが完治した」
など、効果の高かった療法や食生活が示されています。
また、がんにかかりにくい体質作りの食事とライフスタイルも提唱されています。私たちの多くががんにかかる時代。がんは「なってしまってから考える」ではなく「なる前に予防する」意識の高さが大切なのだと痛感させられます。
がんを予防したい人にも、がんの治療中の人にもおすすめできる一冊。
著者の和田医師が、多くのがん患者たちと真摯に向かい合い、そして人間の持つ免疫力を最大限に引き出しつつ治療にあたっている姿がまざまざと感じ取れる一冊でした。

以上のレビューありがとうございました。本ブログを閲覧いただいている方にも本書をおすすめさせていただきたいと思います。