京都からすま和田クリニック 和田洋巳の相談室

がん専門医の和田洋巳が40年近くのがん治療の経験で感じた「がんが住みにくい体づくり」について書いていきます。そのほか興味深いがんの症例やがんを防ぐ基礎知識など。

「第14回―総論1―」

13回にわたって症例紹介をもとに説明してきました「講座:がん細胞の成長と生活習慣の関連」ですが、いよいよ残すところ2回となりました。最後の2回はまとめとして総論を書いていきたいと思います。

今のがん治療の一番大きな問題点は、がん治療はバクテリア治療と違うという認識を医者が持たないことです。アバスチン、アリムタ、カルボプラチンという治療を3週間に1回やったら、年間1千万を軽く超えますが、その利益のほとんど、9割ほどは、外国資本の製薬メーカーが持って帰るのです。ですから自分の体の中に出来たもの、自分の生活でつくったものは、自分の体を変えることでおとなしくさせ、バクテリアのように叩いたら良い、という治療ではないがん治療を私は行っています。その結果、がん抑えることが出来た例はいくつもあるということはこれまでの説明でもおわかりいただけたのではないかと思います。


考え方を変えましょうということを提唱して、このような会を開いているのですが、医者はこういう話になると、怒るだけです。

最初に生物が分子で出来ていることを唱えたのはシュレディンガーという人で、これが分子生物学などの研究の一番初めです。この人が揺らぎの話をしていますが、揺らぎがストレス等によって許容範囲を超えたとしたら、健康を維持するのは難しくなるのではないか?ということを30年も前に言っています。

まずやるべきことは、がんが住みにくい体を作る、そして免疫力を上げるようにして、もし抗がん剤を受ける場合は、自分の体を壊さないように上手に受ける、ということになります。