京都からすま和田クリニック 和田洋巳の相談室

がん専門医の和田洋巳が40年近くのがん治療の経験で感じた「がんが住みにくい体づくり」について書いていきます。そのほか興味深いがんの症例やがんを防ぐ基礎知識など。

前回は、がん細胞の2つの特徴

『ワールブルグ効果』:酸素を使わずに糖を大量に消費してエネルギーを生みだす

『細胞内アルカリ化』:細胞の内部がアルカリ性、外部が酸性となっている

について、説明しました。

 

では、これらの特徴に対応した、がん細胞が生きづらい生活習慣とは何でしょう。

 

まず、『ワールブルグ効果』についてですが、がん細胞のエネルギー産生を少しでも抑えるためには、大量の糖分を身体に入れないことです。

つまり、甘いお菓子や、精製された炭水化物(白米、パン、パスタ、うどん等)を摂り過ぎないことが大事です。

ただし、全く糖分を摂らないと、通常のエネルギー産生経路(酸化的リン酸化)も回らなくなってしまいます。私は、がんの患者さんには、野菜や果物、非精製炭水化物(玄米、全粒粉パン、全粒粉パスタ、十割そば等)は、適度に摂るようお勧めしています。

 

次に『細胞内アルカリ化』です。

細胞内がアルカリ性、細胞外が酸性となっている環境が、がん細胞にとって生きやすいので、その逆に努めるのがよいと考えられます。

がん細胞のすぐ外のpHは簡単には測定できないのですが、尿pH測定で代用できると仮定します。

野菜や果物は尿pHを上げるのですが(細胞外をアルカリ性にする)、チーズなどの乳製品や肉類は尿pHを下げます。(細胞外を酸性にする)

つまり、野菜や果物を多く食べ、乳製品や肉類をあまり食べないことが、がん細胞を生きづらくさせる食習慣と考えられます。世界的に、このような食事は「アルカリ化食(Alkaline Diet)」と呼ばれています。

 

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