『がんに効く生活』 ダヴィド・S・シュレベール著
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がんに関する書籍はたくさん刊行されていますが、
- 作者: ダヴィド・S.シュレベール,David Servan Schreiber,渡邊昌,山本知子
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2009/02
- メディア: 単行本
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その内容を見てみると玉石混交といった状態です。
このブログでは、私がいいと思った内容の本を
ときどき紹介していこうと思います。
今回紹介するのはフランスの著名な精神分析医である
ダヴィド・S・シュレベールによる
『がんに効く生活』です。
◆ 100万部のベストセラー
「国境なき医師団」の発起人の一人でもあるという
輝かしい経歴を持つシュレベールが
渾身の力を込めて著した『がんに効く生活』は
世界各国で100万部以上も販売されています。
残念ながら、著者のシュレベールは
今年の7月24日に祖国フランスで亡くなりました。
31歳で脳腫瘍が発見され、
その後20年間、自らの闘病生活を通じて
がんのメカニズムを解明しようと試み
多くの人を力づけたシュレベールの
業績は、彼が亡くなった後も
輝きを放ち続けることでしょう。
こちらでシュレベールのインタビュー画像を
見ることができます。
◆ 統合医学でがんに挑む
祖国を離れてアメリカ、ピッツバーグにやってきた
シュレベールは、PETやMRIを活用することで
脳の働きを分析し、思考のメカニズムを
突き止めるという研究を行う精神科医として
アメリカの学会でも注目を集める気鋭の学者でした。
そのシュレベールに、自身の実験の最中、
まったくの偶然によって脳腫瘍が発見されます。
『がんに効く生活』は、アメリカの医師である
シュレベールが、医学論文などの膨大な文献による
豊富な知識に基づいたデータと分析が
詰め込まれている本です。
西洋医学の知識はもちろんのこと、
中国医学やインド医学、チベット医学などにも
深い関心を持っていたシュレベールは、
統合医学の観点からがんという病に
取り組みました。
◆ がんに効く生活
人間の体が本来持っている自然治癒力の発現を
促すためのさまざまな知恵について
シュレベールは詳細に説明しています。
がんの外科手術と化学療法を受けた
シュレベールに、主治医はこのように説明しました。
「これといってすべきことはありません。
普段通りの生活を続けてください」
これに対しシュレベールは、
がんの再発を防ぐために、
世界各国の論文や参考文献に目を通し、
がんに効く食生活、がんに効く心の持ちかた、
がんに効くライフスタイルは
どのようにあるべきかということを
考察します。
『がんに効く生活』には、シュレベール自身が
実践しているがんを防ぐため、治療するための
情報がふんだんに盛り込まれています。
◆ さいごに
シュレベールは、がんに関する考察の結論として
このように語ります。
「私たちは誰でも、体内にがん細胞の芽を
もっているだけではなく、
体自身がその芽ががんに育つプロセスを
妨げるようにつくられている。
それを利用するかしないかは
本人次第である」
自らの死期を悟った晩年のシュレベールは、
自分が命を落としたとしても、
これまで形作ってきた彼の理論は
十分な科学的根拠に基づいたものであるとし、
『がんに効く生活』に盛り込んだ情報は
多くの人に役立つだろうと述べていたといいます。
20年間にわたり、勇気をもって
がんという病に挑み続けてきた
シュレベールの業績は、彼が亡くなった今も
消えることはないでしょう。