講座:医食同源・あぶらの話5
今回は前回に引き続き、必須脂肪酸であるオメガ3の有効性について紹介をしていきたいと思います。
まず癌とCOX-2(シクロオキシゲナーゼ2)という酵素の関係の説明になります。大腸癌の成長や転移において、COX-2の発現の関与が示唆されていますが、薬物ではこのCOX-2の抑制に有効なものはまだ出てきていません。
癌細胞などの炎症反応を解消する上で、炎症解消性脂肪メディエーターが重要な役割を担っていることがわかっており、このメディエーターを作るのがオメガ3系の脂肪酸であることがわかってきています。
このような例からもオメガ3系の脂肪酸を積極的に摂ることが癌細胞をはじめとした炎症反応の抑制に重要であることがおわかりいただけるのではないかと思います。
次回は、少し話を変えまして牛乳の話をしていきたいと思います。