講座:医食同源・あぶらの話6
今回からは、少し話を変えまして牛乳になります。
牛乳はからだに良いというのは、もはや通説のように論じられていますが、特に癌や慢性疾患においては悪い側面もあるということをみなさまには知っておいていただきたいと思います。
上記は、その一例になりますが、例えばラクトフェリンは、ヒトT細胞白血病ヴィールスの感染を増強するという報告もあります。
ちなみに牛乳には多くの脂肪酸が含まれていますが、その組成は上記のように、非必須脂肪酸がほとんどです。
飽和脂肪酸が多い乳脂肪は、肉類の脂肪などと同様にアテローム性動脈硬化の一因ともなりますし、同時に癌の発生とも因果関係があるといえますので、特に癌や心臓病など慢性疾患のリスクを減らすためにもあまり大量の摂取は好ましくないと言えます。
もちろん牛乳には良いところもあって、牧草を食べて育つ牛の乳にはオメガ3系の脂肪酸も含まれていますので、そのような牛乳は摂取しても良いかもしれません。ですが現実的には上記にも書いてありますように、エゴマ油やアマニ油、果物サラダなどを摂ることで補うことをお勧めしたいと思っています。
次回は、このような牛乳と非常に関係が深い乳癌のお話です。